内服

錠剤の正しい割り方~ピルカッターでは失敗率高し!割り目+爪で割る、が正解!必ず成功する

2023年2月9日

錠剤の正しい割り方

はじめに

本記事では、私が考える、「失敗しない、錠剤の正しい割り方」をお伝えします。

薬効成分量を調整するため、ミノキシジルやフィナステリドのタブレット(錠剤)を自分で、半分に割る場合があります。10mgの錠剤を半分に割って、5mgのものとして服用する場合などです。

錠剤を半分に割るための道具・ツールとしてピルカッターがありますが、ピルカッターで普通に切ろうとすると、うまくいく場合もありますが、うまく割れずに半分づつにならなかったり、砕けて、粉々になってしまう場合があります。また、錠剤には、しっかりと硬さがあって密度が高いものと、表面はコーティングしてあるが、中身がグサグサの状態のものがあって、後者の場合、より、粉々になりやすいし、うまく半分に割れないです。

専用のハサミ状のピルハサミのようなものも販売されていますが、私に言わせれば、ちょっと違うなあ、という気がします。ユーチューブでも、錠剤の割り方を解説した動画も上がっています。

基本は、

割り筋、割り目を使って、折り割る。

というのが、正解だと、私は考えています。こんな感じ ↓

割り目を使って、錠剤を半分に折り割る


本記事では、私の視点から、錠剤・タブレットの正しい割り方をご提案したいと思います。



ピルカッター、失敗の理由は、硬いものを押し切っているから

(割り筋、割り目があっても、それを使わずに)ピルカッターを使えば、キレイに半分に切れるはずと思って、実際、切ってみると、うまくいく場合もある一方で、ピルカッターなのに、うまく半分に切れなかったりします。

最近まで、あまり深く考えなかったようなことなのですが、ミノキシジルやフィナステリドを頻繁に半分に割る作業が必要になってきたので、とても気になってきました。

理由は次の2つと考えています。

  1. 錠剤がしっかり固定されていない状態で、切っているから。
  2. そもそも、硬い錠剤のようなものを、カッターで押し切っているから


1.錠剤がしっかり固定されていない状態で、切っているから

ピルカッターは専用の器具ですが、安価で提供されることが望まれることもあって、所詮、ちゃちい、チープなものです。ざっと、ネットで市販のピルカッターを見てみると、V字状の錠剤をあてる部分があるのが標準で、その状態でカッターのせん断力を使って、押し切っていく構造となっています。もうちょっと、工夫があるピルカッターだと、錠剤を、もう一つのV字状の治具で2方向から固定できるようになっていたり、あるいは、底面が斜めの構造になっていて、より固定しやすい状態になっているものもありました。

ピルカッターの固定部。私が使っているもの


しかし、それぐらいの固定の仕方では、しっかり固定できているとはいえません。また、ピルカッターに上記のような固定のための工夫がしてあっても、錠剤によっては、上面・下面がゆるいドーム状になっているものもありますから、その場合には、切る際に、錠剤がぐらついて、ちょうど半分にすることは難しいでしょう。

錠剤がしっかり固定されないので、ぐらつき、均等に割れない


2.そもそも、錠剤のような硬いものを、カッターで押し切っているから

ネットで、「ピルカッター 正しい使い方」で検索してみると、ただ、錠剤をピルカッターの所定の場所に置いて、ピルカッターの、カッターのついたフタを押し下げればOK、と書いてありますが、それは、ちょっと違うというのでは、と私は思います。

柔らかい、消しゴムとか粘土のような硬さの錠剤であれば、うまく、ピルカッターでうまく半分に切れるでしょうが、錠剤は硬くて、脆いものなので、そういったものをピルカッターで切ったところで、なかなか無理があると思います。例えば、食べ物で例えるならば、チーズのようなものなら、ピルカッターで切れるけれども、あられのような硬いものは、そんなに正確に半分には切れない、砕けたり、切り口が乱れることは容易に想像できます。

錠剤が硬いので、ピルカッターでは、均等に切れない、こなごなになる


錠剤カットハサミという商品も販売されていますが、錠剤の硬さ、形状によってはうまくいくのかもしれないのですが、同じ理由で、失敗する可能性があります。錠剤カットハサミの場合、小さな錠剤を手で持ってないといけない、切った錠剤が飛んでいってしまう、ということもありそうです。錠剤カットハサミは、コレ↓



硬いものを切る方法→ 割り筋を入れて、折り割る

この場合、ガラス板を切る方法が参考になります。切るガラスの強度によるのですが、通常の窓ガラスに使われているような板ガラスを切る方法は、ガラスカッターを使って、片面にキズを入れ、キズ面を見て、山折りのようにガラスに力を加える、ということを行います。実際に、ガラス加工の現場で用いられている方法です。

錠剤を折り割る方法


上図にそのイメージを描いています。錠剤に、割り目を入れ、割り目とは逆面に支点を設け、指で力F、F'をかけると、錠剤表面に割り目を引張る力F1,F1'が働きますので、これで、均等に割れるというわけです。

錠剤を半分にわる場合にも、この方法が最も確実であると私は考えます。



正しい錠剤の割り方 → 割り目+爪で割る

割り目がある場合は、利用する

錠剤にあらかじめ、割り目がついている場合には、これを利用します。下図にその様子を示しました。再掲です。

錠剤を折割るイメージ。親指の爪が支点


  1. 錠剤の割り目を上側にし、また、同割り目を中心に指が向かい合うようにして、両手の人差し指と親指で、両側から持つ。
  2. 割り目面とは反対面の、割り目の位置に相当が支点になるように親指の爪を突き合わせるようにあて、錠剤の割り目のある面を山側にし、山折りするように折割る


割り目がない場合は、ピルカッターで割り目を入れる

もともと割り目がない錠剤の場合は、割り目を自分で入れます。また、半分に割る割り目があるけれど、半分に割った後、さらに4分の1に割りたいが、そのための割り目がない場合も、自分で割り目を入れます。

ピルカッターで割り目を入れる

割り目を入れる方法は、ピルカッターがいいでしょう。ピルカッターは、従来の使い方をするのではなく、錠剤の表面にわずかに割り目を入れるだけです。錠剤の上面の0.5mm程度の深さまで、歯を入れて、それで、やめます。割り目を入れたら、後は、前記の手順の通り、折り割ります。

普通の工作用のカッターも使えないことはないですが、錠剤を手で固定しないといけないので、危ないし、手では固定しづらいです。ピルカッターなら、安全に、割り目を入れられます。



理想は、専用の「割り台」で割りたいが

割り目を入れて、割る際に、手の指を使って割っていますが、錠剤が小さいために割りづらいです。それほど硬くない錠剤であればいいのですが、密度の高い、硬い錠剤の場合は、持ち手の部分が小さいので力を入れづらく、割りづらいです。

本来なら、専用の割り台で、割れれば、いいのですが、今回はここまでです。

こういう場合、小さな段差状のところに、錠剤を置いて、そこが支点になるように、力を入れて割るのが定番です。私も、机の上に定規を置いて、その段差を使って割ることを試してみましたが、錠剤の底面がゆるい曲面状になっているため、うまくいきませんでした。



まとめ

ピルカッターで割り目を入れて、折り割るという方法は、2度手間のように思えますが、私が考える、最も確実な方法です。

これだけ普及しているピルカッターですが、使ってみるとかなり不完全な品物であることがわかって意外でした。



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